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人類の歴史は、常に「香り」とともにありました。

神に祈りを捧げる時に香を焚くという習慣は、紀元前4000年頃のメソポタミアの時代にすでに存在していたとされ、そのほかにも、死者への弔いや病気やケガの治療、時には異性を誘惑するための道具としても、「香り」が使われてきました。

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最近では、アロマテラピーという植物の香り(精油)を使って心身の不調を癒やすという療法も確立されており、リラクゼーションや医療、福祉、美容など様々な分野で活用されています。

嗅覚は、最も本能的

人間が香りを感じるための嗅覚は、視覚、聴覚などの他の感覚とは違って、脳の考える部分である視床・大脳新皮質を通らず、大脳辺縁系、つまり感じる部分へ直接伝わります。香りの刺激が脳に伝わるまでの速さはわずか0.2秒以下とされ、嗅覚は人間の五感の中で最も本能的で原始的な感覚であるとも言われているんです。

一度イヤなにおいと感じると、そのにおいを理屈ぬきに嫌いになってしまったり、ふと漂ってきた香りで唾液が分泌される、昔の記憶がよみがえったりするのはそのためなんですね。

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さらに、香りの刺激が伝えられる脳の部位と、感情を司る部位が近いことから、香りは、人の気分を左右しうる要素であることもわかっています。このことから、気づかないうちに、つまり頭で感知しないうちに、香りがいつの間にか心や身体に作用している、ということがあるかもしれませんね。

香りが人間にもたらすもの

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特に、植物の香り(精油)は、人間の心、身体、皮膚に対してはたらきかけます。ひとつひとつ見てみましょう。

心へ

植物の香りを嗅ぐと、なんとなくリラックスした気分になることがありますが、これは香りの刺激を受けた脳が神経伝達物質を分泌しているためです。例えば、脳内伝達物質のひとつであるセロトニンは情緒の安定や鎮静を、アドレナリンは、やる気や興奮をもたらす効果があります。

先ほどお話したように、香りを感じる脳の部位と、感情を司る部位とが近いことも、心へ影響を与える要素であるとも言えますよね。

身体へ

植物の香り成分には、その香りごとに免疫強化、抗菌、消化促進、血圧降下・上昇など、身体へもたらす作用も持っています。鼻や口、腸、皮膚など、身体へ取り込む経路はいくつかありますが、それが毛細血管から血流にのって全身へめぐっていく中で、さまざまな器官にはたらきかけるのです。

皮膚へ

例えば、紫外線による炎症を抑えたり、硬くなった皮膚を柔らかくしたりなど、植物の香り成分にはお肌の調子を整える、美容のためにも役立つ効果があります。

持っているはたらきは成分によって個性がありますが、アロマトリートメントなどのマッサージでこれを使うことで、マッサージ自体による血流促進、ターンオーバーの活性などで触覚からの効果も同時に受けることができます。

嗅覚とアロマ

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生物の嗅覚は、食べ物の捕食や腐敗やガスなどからの回避のため、つまり生きるために、進化の過程の早い段階で発達したといわれています。そして、現在ではアロマテラピーとして医療や福祉など様々な分野で活用されるようになりました。

古代から知られていた香りの持つ力。パソコンやテレビなど視覚や聴覚からの情報に溢れている今、嗅覚でなにげなく嗅いでいる香りに意識を向けてみてはいかがでしょうか。

なお、植物の持つ香り成分、精油については、「植物のパワー感じる、精油(エッセンシャルオイル)の基礎知識」でご紹介しています。合わせてチェックしてみてくださいね。

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