スキンケアの正しい順番は?注意点と肌悩みごとのポイントを解説

スキンケアの正しい順番は?注意点と肌悩みごとのポイントを解説

ツヤと透明感のある美肌は、多くの女性の憧れですよね。「肌のコンディションがよいと、気分が上がる!」と感じたことがある人も多いのではないでしょうか。

美肌を維持するためには、毎日の丁寧なスキンケアの積み重ねが大切です。正しい順番とケアで健康的な肌を目指せます。そこで今回は美容家の上田麻里さんに、スキンケアの正しい順番や、肌悩みごとに注意すべきポイントについてうかがいました。

目次

スキンケアの正しい順番とポイント

スキンケアの目的は「健やかな肌をキープして、理想の肌に導くこと」ですが、目的に応じたスキンケアアイテムを、正しい順番で使用することが大切です。

スキンケアの正しい順番は、以下の通りです。

  • ①クレンジング・洗顔
  • ②化粧水
  • ③美容液
  • ④乳液・クリーム

それぞれ肌悩みごとのポイントとともに、詳しく解説します。

①クレンジング・洗顔

クレンジングの目的は、メイクや毛穴詰まりなど、油性の汚れを落とすことです。また洗顔には、余分な角質や汗、ほこりなどの汚れを落とす役割があります。

基本的に朝は洗顔のみ、メイクをした日の夜はクレンジングと洗顔の両方を使用します。洗顔は肌質に合わせ、クレンジングはその日のメイクの濃さに合わせて選ぶことがポイントです。

洗顔料選びのポイント

脂性肌の人は、皮脂を落とす効果の高い、さっぱりとしたタイプのものがおすすめです。一方、乾燥肌や敏感肌の人は洗浄力がマイルドなものを使用し、肌にうるおいを残すことを心がけてください。

クレンジング選びのポイント

しっかりメイクの日は、オイルタイプやジェルタイプの、洗浄力に優れたクレンジングがおすすめです。ウォータープルーフタイプのアイメイクやマスカラは、アイメイクリムーバーを使うと、素早くすっきりと落とせるでしょう。ナチュラルメイクの日は、肌に負担をかけにくい、ミルクタイプやクリームタイプなどがおすすめです。

②化粧水

化粧水には、洗顔後の乾燥しやすくなった肌に、水分を与える目的があります。肌を柔らかくして、キメを整える効果も期待できます。肌には自ら水分を生み出す力がないため、失ったうるおいは外から補う必要があります。健やかな肌を育むためには、肌質に関わらず、朝晩共に化粧水で水分補給をすることが大切です。

化粧水を塗る際は、手もしくはコットンのどちらでも可能ですが、とろみのある化粧水は手でなじませるのがおすすめです。コットンを使用すると、顔の隅々まで付けやすいというメリットがありますが、肌への摩擦には注意し、優しく滑らせるようにして使用してください。また、保水を目的とした化粧水タイプのシートマスクを使用する際もこのタイミングで使用してください。貼るだけという利便性も高いアイテムです。 

③美容液

美容液は、特定の肌悩みにアプローチできるアイテムです。化粧水やクリームと比べて美容成分が高く配合されているものが多い傾向にあります。効率よく肌悩みを解決したい場合は、美容液を取り入れることをおすすめします。集中ケアやスペシャルケアを目的とした美容液タイプのシートマスクはここの役割にあたります。 

ハリやたるみ、毛穴、保湿、美白など、さまざまな肌悩みに対応できる美容液があります。肌悩みや肌質に合わせて、ぴったりなものを選んでくださいね。

④乳液・クリーム

スキンケアの最後は、油分の含まれている乳液やクリームで、補ったうるおいに蓋をします。クリームよりも水分量が多く、さらりとした軽めのテクスチャーの乳液は、肌を柔らかくする効果も期待できます。一方クリームは油分の割合が多く、こっくりとしたテクスチャーで、より保湿力に優れたものが多くなっています。

脂性肌や混合肌でベタつきが気になる場合は乳液を、乾燥肌でしっかりと油分を補いたい人はクリームを使用するなど、肌質や肌の状態に合わせて選ぶとよいでしょう。

スキンケアの注意点

毎日のスキンケアは健やかで美しい肌を維持するために不可欠ですが、間違ったお手入れにより、かえって肌を傷つけてしまうこともあります。ここからは、スキンケアの際に気をつけたい3つのポイントを紹介します。

朝と夜のスキンケアの役割を意識する

朝の洗顔には、寝ている間に付着した汚れや汗、皮脂などを落とす目的があります。夜の洗顔時に比べて汚れは少ないため、乾燥が気になる人や肌が敏感に傾いている人は、マイルドな洗浄力のアイテムを使用するのがおすすめです。また日中受ける紫外線や乾燥から肌を守るためにも、丁寧な保湿を行い、スキンケアの最後には日焼け止めを塗るようにしましょう。

夜のスキンケアでは、クレンジングと洗顔の両方を使用して、メイクや皮脂など1日の汚れを洗浄します。角質ケアやフェイスマスク(シート)などのスペシャルケアを取り入れるのも◎。就寝前に使用する「ナイトパック」で、寝ている間にうるおいや美容成分をたっぷりと肌に補給するのもよいですね。

肌への摩擦を避ける

スキンケアの際に最も避けたい行為は、“肌を擦ること”です。汚れを落とすために肌をゴシゴシ擦ったり、力を入れて化粧水やクリームを塗っていませんか?肌の表面にある表皮は0.2mm程と言われており、非常に繊細です。肌への摩擦はシワやたるみ、シミ、くすみといった多くの肌のトラブルにつながりやすくなるため、優しく丁寧に肌に触れることを心がけてください。

肌質にあったスキンケアアイテムを選ぶ

基礎化粧品を購入する際は、自分の肌質に合ったものを選ぶことが重要です。

皮脂やベタつきが気になる…

クレンジング力に優れ、オイルコントロール効果のある製品で、皮脂や毛穴の汚れをしっかりと落とします。ただしスキンケアの最後は、乳液などで適度なうるおいを保持するようにしましょう。

肌にカサつきやつっぱりを感じる…

洗浄力の強いクレンジングや洗顔は避け、「セラミド」や「ヒアルロン酸」などの保湿成分が配合されたアイテムを選んでください。

ベタつき、カサつきを両方感じる…

水分をたっぷりと補い、油分と水分のバランスを整えることがポイントです。Tゾーンや目元など、オイリーな部分と乾燥しやすい部分に合わせて、お手入れ方法を変えると効果的です。

肌のお悩み別のスキンケアのポイント

ここからは、肌悩みごとの対策方法を紹介します。

乾燥

肌の乾燥が気になる人は、化粧水やフェイスパックで水分をしっかりと補給することを心がけ、保湿力の高いクリームなどで油分も十分に補ってください。洗浄力の高いアイテムは避け、紫外線やスキンケア時の摩擦などの刺激にも十分に配慮しましょう。

毛穴

毛穴にはいくつかの種類があります。それぞれのタイプに合わせたお手入れをすることがポイントです。

開き毛穴…

主に過剰な皮脂が原因です。気になる部分はクレンジングや洗顔でしっかりと皮脂や汚れを取り除き、引き締め効果のあるスキンケアを使用してみてください。

詰まり毛穴…

皮脂と角質が混ざり合ってできた角栓が、毛穴に詰まることによって生じます。開き毛穴と同様に汚れを取り除くことを心がけ、酵素洗顔やピーリング効果のあるアイテムを取り入れるのもよいでしょう。

たるみ毛穴…

肌のハリが失われることで毛穴が垂れ下がり、目立つようになります。ハリへの効果が期待できるエイジングケア※美容液などを取り入れてみてください。

※年齢に応じたお手入れ

ニキビ・肌荒れ

肌を清潔に保つことを心がけ、余分な皮脂は取り除きます。ただしニキビの原因はさまざまで、特に大人ニキビは肌の乾燥が原因となっていることもあるため、保湿ケアを行うことも大切です。肌荒れを予防する「グリチルリチン酸ジカリウム」や「アゼライン酸」などが配合された製品がおすすめです。

シワ

シワには、大きく分けて2つの種類があります。

小ジワ…

目もとや口周りなど皮膚が薄い部分にできやすいのが特徴です。主な原因となる肌の乾燥を防ぐための保湿ケアや、日々の紫外線対策を心がけましょう。

深いシワ…

加齢による肌の弾力低下(たるみ)が主な原因となり、ほうれい線や額、目の下などの深いシワが目立ちやすくなります。。ハリへの効果が期待できるスキンケアアイテムを取り入れ、日焼け止めを塗るなど紫外線対策も徹底してください。

シミ

頬の高い部分などにできやすいシミの主な原因は、紫外線です。紫外線に当たると、肌の奥にある「メラノサイト」と呼ばれる部分から、シミの元となるメラニン色素が生成されます。肌のターンオーバー(生まれ変わり)が正常に働かず排出が追いつかなくなると、シミとなって残ってしまいます。

シミを予防するためには、日焼け止めを塗って紫外線を遮断することに加え、毎日のスキンケアに「美白有効成分」が配合された薬用美白化粧品を取り入れると効果的です。

まとめ

今回は美容家の上田麻里さんに、スキンケアの正しい順番や気をつけるポイント、肌悩み別の対策方法をうかがいました。健やかな肌を維持するためには、、自分の肌質に合った基礎化粧品を正しく使うことが重要です。

朝晩の基本のスキンケアにプラスして、肌悩みに合わせたスペシャルケアも取り入れながら、ツヤと透明感のある美肌を目指してくださいね。

この記事を書いた人

理系大学化学科卒・元製薬会社勤務の経験から、本当に効果のある美容法を理系目線で追求中。美容ライターとして100社以上の企業からの依頼を受け、多数の媒体にて美容記事を執筆・監修。現在は美容家として、記事執筆のほか、メディア出演、オンライン講座の企画開催、セミナー講師、大手化粧品メーカーWebコンテンツ監修、PRなど幅広く活動。日本化粧品検定第4回コスメコンシェルジュコンテスト金賞受賞。

目次