ナミブ砂漠の復活の木がもつ強力な保湿成分・グリセリルグルコシド
今回のお話は、グリセリルグルコシド。
ある木が世界最古の砂漠・アフリカのナミブ砂漠で生き延びていくために、とっても重要な役割を担なう成分です。
ナミブ砂漠の復活の木
アフリカの世界遺産・ナミブ砂漠に、復活の木と呼ばれる不思議な木があります。
その名は、ミロタムヌス。下の写真は、水を与えていない時、砂漠で言うと乾季のものです。葉は乾燥し、一見すると枯れているように見えます。
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しかし、下の写真を見てみてください。こちらは水分を与えてから3時間後の写真です。少しだけ色が明るくなったような気がしませんか?
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そして、6時間後には、下の写真のように、青々とした緑の葉に戻るのです。これが復活の木と呼ばれる所以です。
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長い年月をかけて身につけた砂漠で生き抜くための明哲な進化が、1本の木から垣間見えるようですね。
復活の木のグリセリルグルコシド
そして、この復活劇の一翼を担っていると考えられている成分がグリセリルグルコシドです。切り花の花持ちを観察した実験では、グリセリルグルコシドを添加した水に入れた切り花は、入れていない水の2倍長持ちしたという結果が出ています。
また、日本酒の杜氏さんの手が白くて綺麗なのも、日本酒に含まれるグリセリルグルコシドのおかげだと考えられています。
グリセリルグルコシドの美容効果
グリセリルグルコシドには、5つの美容効果があります。
1.アクアポリン3を増やす
人間の細胞膜にはアクアポリンという水の通り道が存在しています。
人間の細胞は、脂質二重層という細胞膜で形づくられていて、これは、本来、水に溶けないように、つまり水を通過させないようにできています。しかし、人間の身体から20%の水分が不足すると死に至ると言われているように、人間は水なしでは生きていけませんし、健康に生活していくためには、常に新鮮な水分で満たされている必要があります。
特に、お肌の上の層(表皮)には、血管が通っていないので、血管による栄養や水分の運搬ができませんから、このアクアポリンがその役割を担います。アクアポリンはお肌のうるおいやバリア機能の維持に関わる重要な役割を果たしているんですね。ちなみに、お肌の表皮にあるアクアポリンはアクアポリン3という種類です。
ちなみに、このアクアポリンが発見されたのは1992年。生命科学の歴史上大きなできごとのひとつとなり、2003年には発見したピーター・アグレにノーベル化学賞が贈られています。
しかし、残念なことに、アクアポリンの発現は40歳を過ぎると急激に下降していくことも同時に発見されました。お肌が乾燥していると感じるとき、もしかしたらアクアポリンの数が減っているか、穴が小さくなっているのかもしれません。
グリセリルグルコシドには、このアクアポリン3を増やして穴を大きくするはたらきがあります。
2.コラーゲンが固まるのを防ぐ
コラーゲンは紫外線などの影響で、固まってしまいます。こうなるとお肌の弾力が失われ、シワやたるみの原因になることもありますが、グリセリルグルコシドは、紫外線が原因で起こるコラーゲンの固化を防ぐはたらきがあります。
3.メラニン産生を抑制する
グリセリルグルコシドには、シミのもととなるメラニンの産生を抑制する、メラニンを黒色にする司令を出すチロシナーゼが活性化するのを抑制するはたらきもあります。つまり、メラニンが原因で起こるシミを防ぐ効果も期待されます。
4.フィラグリンの産生を手助けする
お肌のバリア機能である角質層を形成するためのタンパク質・フィラグリン。グリセリルグルコシドには、このフィラグリンの産生を手助けするはたらきもありますから、健康的で良質な角層を作り、皮膚のバリア機能が低下することで起こる肌トラブル、皮膚炎を防ぐことができるのです。
5.抗炎症
グリセリルグルコシドには、炎症を抑えるはたらきもあります。例えば、炎症のきっかけとなる細胞の障害は、を負った時だけに外へ放出される物質が少なくなるという結果が出ています。また、
青のルルルンで、実感してみて。
アクアポリン3を増やしたり、フィラグリンの産生を促したりと、お肌がもともと持っている力をサポートするはたらきのあるグリセリルグルコシド。ルルルンのフェイスマスクで試してみてくださいね。